映画『TINKER TAILOR SOLDIER SPY(裏切りのサーカス)』

ブルーレイが届いた。
もっと何度も劇場で見ればよかったと後悔。
ため息出ちゃうくらいかっこいい。ゲイリー・オールドマンの独白なんて鳥肌もの。画面構成、音楽、小道具、衣装、調度品。ガラス越し、金網越しの風景。ガラスや回り階段の装飾も何気ないけどすごい。
ル・カレの(なんて、これがきっかけで読んだだけです(^_^;))冷戦下のスパイ小説が原作の映画。時代背景も含めて、決してわかりやすい内容ではないです。登場人物がゲタゲタ意味もなく笑ったりしないし。
ともかくゴージャスなキャストなんだけど、なぜか、いつも取り上げられてもらえないレイコン役のサイモン・マクバーニー。日本でのフライヤーには名前すら入っていない(^_^;)日本での知名度は低いかもしれないけれど『コンプリシテ』という劇団の主宰者で、一目も二目も置かれる存在なのです…。名前を載せるスペースがないし、みんな知らないから載せなくていいよ、というのもわからないではないけれど、でも、知ってたほうがよくないのかなぁ。
英国の俳優さんは舞台俳優さんが多いから、台詞も心地よいし、立ち姿が美しいし、空気感があるよねぇ、と、いつも勝手に感心しているのでありました。
むかーし、野田秀樹が、多分流行通信のコラムで日本でまともに台詞まわせる役者はほとんどいない、と嘆いていた記憶がある。その後、人を育成することも随分やっているはずだけれど、今はどう思っているのだろう…。今、文楽しか見ないから、芝居の世界がどうなっているのか、私にはわからないけれど。
珠玉の作品。

裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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