バッテラ展(バロン吉元/ 寺田克也展)あっと渋谷アツコ・バルー 20170320
バッテラ展(バロン吉元/ 寺田克也展)あっと渋谷アツコ・バルー。アップリンクの帰りに。
明るい陽光が入ってくるギャラリーで天女や天上人の姿を見る。ビルの5階ということもあり、違う世界のよう。
バロン吉元先生の大作『響きあおう』は、ホントにこちらに響いてくる。
両先生の製作途中の絵も見られる。このフロア下界から切り離されてたけど浮遊する空間。ちょっと凄い感じ。
このギャラリーでマンガを扱うのは初めてだそうです。
アツコ・バルーさんの寄せている文章が素晴らしい。
『美術の主流は未だ西洋にある。いわゆる威張っている評論家、値段の高い作家達の大部分が西洋に住んでいる。だからそこで評価は決まる。でも投票で評価が 決まるとしたら、つまり観客票があるとしたら優位なのはアジアのアートだと思う。その中でも東アジア、特に光るのが日本のマンガである。 バロン吉元と寺田克也はそんなマンガ大国日本でも指折りの作家。どこからどこまでがイラストで、はたまたマンガでどこからが絵画なのか、もはや考える事 は野暮である。ただ味わい酔いしれたい。バロン~寺田~→バロ~てら~→ば~てら→バッテラ→Bateira!! 思うだけで垂涎の初共演にドキドキしている。』
ttp://l-amusee.com/atsukobarouh/schedule/
図録も好評のようでAmazonでの在庫切れもtwitterで話題になっていました。(今は在庫あり)
Tシャツも沢山作らなかったらしく、まだ始まったばかりなのに残り少ないらしいです。ハードコアチョコレートとのコラボ。Tシャツほしい方は急いだ方が良さそう。
4月23日まで。写真撮影可。
映画『さよなら、人類』8月の映画その2
8月の映画その2『さよなら、人類』
スウェーデンのロイ・アンダーソン監督の映画。
ヘンな映画なのだよ。ジュースを飲む音をさせるのも憚られるような、シーンとした映画。メチャメチャ退屈な速度で時間が進むのだけれど、寝てしまうかといったらそうではなくて、やっぱりヘンだから最後まで画面を凝視してしまう。何か事件が起きるんじゃないかと思いながら。
ブログ書くのに極めて退屈な日常が…という言葉を用意しようかと考えていたら、エンドロールにVFX担当の名前が出てきて、驚いて、よくよく思い起こしたら、極めて非日常な光景が日常に巧妙に入り込んでいて、ただ時間の流れに境がないので、何となく淡々と過ぎていく日常のような錯覚を起こしているということに気づいたわけですわ。ずーっと非日常が続いていたのねと。
実は超アナログなつくりらしいので、メイキングをちょっと観たいかもしれない。
映画『海街ダイアリー』6月の映画その3
私にとって、とても大切で、誰にでも語ってもらいたいわけじゃない吉田秋生の作品『海街ダイアリー』。
是枝裕和監督による実写化ということで、きっとそれなら大丈夫だと思った。
映画の字間枠の中での物語なので、もちろん原作の細部まで語れるわけではないのだけれど、あの漫画のニュアンスを活かしながら、上手く1本の映画らしい映画に仕立ててあって、とても感心。
大竹しのぶ 誰だかわからないくらい素晴らしかった。ホントに凄いと思った。
役者さんは概ね、とてもよく、綾瀬はるかの長女は、ちょっとイメージが違うけれど、それはそれでとてもよかった。もしかしたら吉田秋生さんが描きたかったのは、こっちのイメージだったりしてたかも…と思うくらい。夏帆の演じる三女は、原作に近い。
心の中で、誰にも言わず、こっそり大事にしておきたいくらいの映画だった。