映画『裸のいとこ』20131118
本日。佐々木心音主演『裸のいとこ』の舞台挨拶。
渋いよい映画でした。
人を楽しませたいという心意気いっぱいの素晴らしい舞台挨拶だった。他では聞けないような制作にまつわる諸エピソードが、話術に長けた新田博邦プロデューサー、大鶴義丹監督によって次々と披露されていく。勿論、心音も。
新田プロデューサー曰く、ドキュメンタリーのように捉えられがちだけれど、劇映画として制作しました、楽しんでもらうことが第一義だと。
大鶴義丹監督が福島を震災直後に訪れた時に感じた、抗うことの難しく思える大きな力、権力へ、何か風穴を開ける方法がないものかと熟考した末のキーワードは『ちっちゃくて愚かな愛』。
災難は善良な人にも愚かな人にも、等しく振りかかる。
この映画は2年を費やして制作され、監督は今年6月の最後の撮影まで、現地へ10回以上足を運んだそうだ。
監督が心音を主演に選んだ理由は、顔が昭和っぽいから。監督から見ると懐かしい、昔、好きになった女の子、恋の原風景を感じさせるからだそうです。
私が見ていて、この映画は、おそらく、表現を志す人間が、あの震災の直後に直面したであろう、では自分は何をしてきて、何を目指すのか?という問いの一つの答えなんだろうと思った。
思いの外、良い映画で、という言い方は失礼なんだけれど、大げさなところはなく、言いたいこと、物語だけが渋く語りかけてくる。こういう映画に出会った時って、砂浜でビー玉発見したくらいに嬉しい。
ついでにミーハーなことを書くと、うーん。久保田くん、イイオトコ。
後藤次利さんの音楽が無茶苦茶かっこいい。ありえん。
帰りは、お友達と中華ご飯