映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

3月の3本目の映画は『ソロモンの偽証』で、その素晴らしさは書いてしまいました。
4本目が『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』。期待しすぎてがっかり。
カンバーバッチということで、もっと複雑な味のものを期待していったら、なんというか、わかりやすすぎというか…。
カンバーバッチの演技は素晴らしい。キーラ・ナイトレイも素適だ。
でも、演出が。台詞が。
多くを語ってしまうことで、つまらなくなってしまっているように思う。

それは、とても個人的なものの見方で、役者も作品も面白い。

この先、ある程度のネタバレ。

ただ、後半、話は連合軍の勝利(勿論、史実として)へ向かい、そして、国の戦争が終わっても、個人の苦悩は続く。
勝利と戦争の終結への持っていき方がわかりやすく、違うストーリーが立ち上がってきてしまう。その部分は、多分、この作品の前提としてあって、だからどうと言うことでもないかもしれない。だけど、その語り口の違和感というか、居心地悪さというか、私は、そういう語り口は苦手。意識的かどうかは知らないけれど、一気に興醒めしてしまう。