映画『赤い風船』『白い馬』

子供の頃、映画が好きだなんて思った事はなかった。でも、時代的に、当たり前のように、人の生活の中に映画という娯楽があって、大体、もらったチケットで、母親に連れられて行ったりしている。母親に、積極的にディズニー映画に連れて行ってもらった記憶は全くない。レオもゴジラバルタン星人もアッコちゃんもサリーちゃんも、テレビで観るもので、映画で観た事はない…と思う。
幾つか、子供心に、お気に入り、というカテゴライズはされないまでも、大変気になる映画、というのが何本かあって、それが『チャップリンの黄金狂時代』だったり、『ザッツ・エンタテイメント』だったりするわけですな。
この『赤い風船』という映画は、小学校の授業で、体育館で観た。
私は転校生で、小学校は3つも行っているのだけれど、多分、一番最初で、入学式にも参加した目黒区立H小学校、というところで観ている。『白い馬』も観たのかなぁ?『白い馬』の方が、ストーリーは複雑だから、観ていても覚えていないのかもしれないなぁ。リアルタイムではない筈で、多分、映画好きの先生がいたんだろうな。
『赤い風船』も、ストーリーなんて、全く覚えていなくて、覚えているのは、男の子が赤い風船を追いかけて行く姿。でも、とても面白かったというイメージだけが残り、それ以来、ずーっと、あの赤い風船の映画は何だったのか、もう一度観たいな、と思っていた。
で、もって、今日、それ以来、初めて観ることができた。
ああ、この頃から、こんな映画が好きなんだ〜っと、にやにやしてしまった。映画では『赤い風船』と『黄金狂時代』『ザッツ・エンタテイメント』は、多分、原点だわね。
風船がね、男の子のことを気に入って、くっついてきちゃう。日本で言ったら、妖怪ですね。風船と、道と、街、わくわくするのですよ。
うっすらと、この映画を観た後の、子供の私が考えそうな事を、追体験できるようで変な感じだった。多分、風船見かけるたんびに、心の中で話しかけてたと思う…。風船が、空に連れてってくれないかな〜、と思ったりとかね。この感じを覚えていたい、って思ったような気がするな。
オバサンになっても、やっぱり、お気に入りの映画だった。間違いない。
侯孝賢ホウ・シャオシェン)のレッド・バルーン、見損ねたな、と思っていたら、六本木で明日からかかるらしい。ついでに李安のウェディング・バンケットを含めた父親三部作もかかる!!!映画館で観てないのよ。絶対に観なくっちゃ。いや、仕事の合間にね(言い訳(^▽^;))
今日は、金曜日で、シネスウィッチのレディスデー、満席でした。最近、映画館が満席になる映画なんて、殆どお目にかかってないから、びっくり。
なんだかね、ウン十年もたって、やっと出会えて、うん、縁があるものには、求めれば、やっぱり、いつか出会うもんなんだわね、とっても、嬉しかった。おお、元気だったか、て。
あれ、なんだか、『白い馬』も、観たかもしれないな。あの、湿地帯を馬に引きずられるシーン。気のせいかな。