映画『エリザベス・ゴールデンエイジ』

言わずと知れたエリザベス一世の話。
前作「エリザベス」はテレビで見ただけなんだけど、ケイト・ブランシェットの冷え冷えとした演技とメイクが結構気に入ったので、観に行った。でも、前作の方がよかった。
プロテスタントとカトリックの宗教戦争が描かれているんだけど、前作でも火あぶりだとか、今作でも拷問だとか処刑だとか、結構、陰惨な場面が多い。
宗教戦争と権力闘争が一体になっているわけだから、凄惨をきわめる時代だったのだろうと思う。(怖いよ〜。大画面で観ると怖い…。)
今回の作品については、その辺りがとても善悪の二元論で単純に描かれているような気がして、その辺りがとても気になる。メアリ・スチュアートの処刑に関しても、映画の中で描かれる事実とエリザベスの苦悩の仕方がちぐはぐで、なんだかよくわかんなかった。
エリザベスの色恋についても、男を捨てて国をとる、と、あまりにも単純化されていて、そうなのかなぁ、と。実際には何人も愛人がいたようだし、そんなに単純じゃなかったんじゃないでしょか。
これは映画であって史実ではないのだから、史実通りに描く必要はないんだけど、なーんとなく、説教くさいんだよね〜。前作の方が、さらっと説教くさくなくて面白かったように思う。映画館で観てないから、ちょっと較べられないけど。
スペイン側がスペイン語喋ってるのはよかった。やっぱり、言葉の響きは大切。