映画『LUST, CAUTION』

Yahoo!映画-ニュースより

ラスト、コーション』女優タン・ウェイのCMが放送禁止
タン・ウェイ
 中国の新星女優タン・ウェイを起用したスキンケア商品のCMが、彼女が主演したアン・リー監督の『ラスト、コーション』が理由で放送禁止処分を下されたと、地元メディアが報じている。

過激なシーンも演じる『ラスト、コーション』主演のタン・ウェイ

 それによると、同国のラジオ・映画・テレビ監督庁(Sarft)は、『ラスト、コーション』が日本の占領下にあった中国で、日本に協力した裏切り者を美化しているとし、作品に激怒しているとのこと。各メディアに、タンが広告塔を務める化粧品会社POND’Sの広告を撤去するよう指示した書面を送りつけた。先月、タンがこの宣伝契約を600万元(約84万ドル)で結んだ時は、メディアは破格の契約費に沸き立っていた。

 中国が『ラスト、コーション』の上映を認めたのは、同国の不透明な検閲の歴史から見ても大きな謎。作品は、第2次世界大戦、もしくは中国では反日戦争と呼ばれる時代を舞台にし、表面的には党の方針に沿っている。しかし、主演男優トニー・レオンが、日本と手を組む中国人役を力強く演じていることから、映画のメッセージは曖昧だ。

 今回の騒動に加え、7分間もカットされたとは言え物議をかもしたセックス・シーンを含む本作は、中国の映画局にとって頭痛の種のようだ。

今日は水曜日でレディースデイです。
最近、仕事にくたびれている友人と「LUST, CAUTION」観に行きました。
ル・シネマはレディスデーじゃないので、シャンテで鑑賞。
友人曰く、「エロいらしいよ」
私「へぇえええ」
ベネツィア金獅子賞です。
二人とも予習なし。ル・シネマでもかかってますから、ま、そーんな映画なのかな、と。
でも、アン・リー(李安)だから、どんなもんでしょと。
アン・リーの守備範囲は広いですからね〜。「ハルク」とか(いや、私は、結構、気に入ってるんですが)。
主演、トニー・レオン(梁朝偉)。

良かったですよ〜。トニー・レオン
ますます渋いですね。

終了後、彼女は全くの下戸なので食事とお茶で4時間粘って、エロについて語ったアホな私たち…。
やれ、トニーのエロさは欧米人にわかるか、欧米の役者にトニーの代わりが出来るか、家に帰ったらトニーが座っていたらどんなに嬉しいか、『ブロークバック・マウンテン』での愛と性の描写との比較。それから、映画での風景、背景の重要さ、等等。好き勝手な事を延々と喋り続け、お店のレジが閉まったので帰りました。

トニー様やタン・ウェイは知っていたけど、ジョアン・チェンって、聞いた事あるけど誰だっけ?と思ったら『シュウシュウの季節』の監督。あの映画は、観た後、とても暗い哀しい気持ちになったので、よく覚えている。

上の記事にあるように、この映画での日本の扱いは非常に曖昧になっています。アン・リーが台湾出身(外省人)だということもあるんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。他の理由もあるとは思いますけれど。
歴史はいつも強者の視点で描かれるのですが、ここでは事実だけが呈示されているように思うのです。映画だから、それが出来る。

最後に友人と一致したのは、映画と音楽は、弱っているときも、元気になってきた今も、心の友だと思う。それに対して映画と音楽は弱っている時には、癒しと生きる力を与えてくれ、元気になってきた今は、思考とエネルギーを共有できる。それに対して活字は、気力のない時に読むのは難しい。寺山修司が書いていたように、活字を読むのは体力がいるからじゃないかと思います。


id:Cosmopolitanさんが原作者の小説家張愛玲と李香蘭についてちょっと書かれています。色・戒について