番組『学力|日本の、これから』

昨日、NHKで『学力|日本の、これから』という番組をやっていましたね。
色んな事が「いい」「悪い」で簡単に片付く問題じゃないですよね。

子供の立場として「色々変えられるのは迷惑なんだよ」というのが、ちょっと痛ましかったですね。玩具じゃないですからね。大人が正しいと思ったって、彼らには迷惑千万でしょうからね。

杉並の中学校の夜スペについて、四国から来た先生が、地方の自分のいる場所には周辺に塾も何にもないので、和田中のやり方にならって、子供達に機会を与えたい、と、そうすれば地方からも優秀な人材が育つかもしれない、と言っていたのが印象的だった。(夜スペ

作家のあさのあつこさんが、役所の指導ではなく、現場からでてきた改革であることは評価すべきだ、と言っていた事も。

和田中の藤原校長が、上を引き上げる事で、子供達が教え合うという現象が生じ、結果、学校全体の学力の底上げが行われたと報告していたのも。夜スペそのものは、学校ではなく地域で運営されているそうです。

「なぜ、教育の中で、学校と塾のボーダーが越えられないのか。」と投げつけた先生の言葉も。
「先生を、学校に帰せ」というのは、ちょっと補足が必要で、公立学校では教員も事務員もあまりに数が少なくて、先生達は忙殺されてしまっている。

底上げばかりに目を向ける学校で、レベル以上の子供が手持ち無沙汰で学校に関心がなくなるという現実もある。

榊原英資氏の道路特定財源一般財源化し、教育に予算をつけるべきだという発言に対して、国に任せたら、必要なところに予算がつかないのではないかという意見が、それに対して、榊原氏から地方に権限を譲渡し、予算の配分を任せればいいのだというやりとりも。

「間違っている!」「おかしい!」と叫ぶ事は簡単だ。でも、それじゃ、今、現場が抱えている問題も、日本が抱えている問題も、全く片付かない。

この何年か、私自身が仕事で書いてきた「次世代のための」事業計画、その実施のために発言してきたいくつかの言葉に、なんとなく違和感を覚えてしまっていたのは、でもさ、それって、私たちが出来なかった夢、こうあってほしいと思う未来、を、押し付けているだけなんじゃないだろうか、て。子供はパンクしちゃうんじゃないかって。彼らは意志を持った人間で、人の道から外れなければ、それでいいんじゃないかとも思うわけだね。

何って、結論は出てないし、ず〜っと考えて行かなくちゃいけないことだけど。

この前、勉強会で、話題に出た事もあり、そんなことを、つらつらと思いながら、最後まで観てしまったのでした。
現場から、変えようとして、変えて、変わったんだ、という事実は評価されていいんじゃないかな、と思う。私は生徒じゃないから、具体的な評価はできないけれど。 子供もいないし(^▽^;)

自分に子供がいたらどうだろうか。学力別クラスがあったら、不安と安心と両方だろうな。

なんか、久しぶりにマジになってしまいました…。

id:ussiさんは三宅アナの力量に感心されています。確かに…。