無痛内視鏡とシェ・リュイのランチ

結論から言うと、検査の結果、大丈夫だったんです。

胃の検診はバリウムとX線が怖くて毎年の健康診断では逃げてきました。
主治医からも胃透視は被曝量が多いから内視鏡を受けるようにと言われ、それをいい口実に今まで過ごして来たのです。

今年に入ってから、ちょっと気になることがあって、流石に一度は検査しなくちゃね、と、やっと重い腰を上げ、紹介された病院の門をくぐったのでした。

既に電話で、検査自体は2月14日に予約済みではあったのですけれど、その日の問診の結果、急遽予定を繰り上げて、本日(2日土曜日)に検査を行うことに…。
問診の際、先生に「みぞおちの部分を押さえるとどうですか?」と尋ねられたので、「普通に痛いです」と応えたら、先生の表情が変わり「痛いんですか?」と、「え、普通は痛くないんですか?」と私。普通の人は痛くないんだそうです。
先生のてきぱきとした手配を見ていて、思いがけないことの成り行きに、逆に私は不安になり、その後、水木金とゆーうつな日々をすごしていたのでした。

親にどうやって説明するかなー、部屋はどうしようかなー、などなど。
ネットで調べれば調べるほど、不安になっていく私。
食欲はとてもあるのだけれど、ネットで見ると胃がんの初期は自覚症状がない、と書いてあります。うーん、もしかしたら…。
もう、これで何でもなかったら、世のため人のため、私の出来ることは何でもしようと、そんなことまで思ってしまいました。

で、本日当日、やっときたこの日。
昨日の夜は9時までに食事をすませること、と事前に渡された注意書きに書いてあったので、なるべくお腹がすかないように8時過ぎに夕食をたらふく食べ、デザートに林檎を食しました。次の日の朝は検査が終わるまで水も飲めないので、食後のお茶と、寝る前に水をコップ2杯摂取し、夜中の1時頃には床に着いたのでした。

今朝は、お腹がすくとつらいので、なるべく遅く、ぎりぎりまで寝て、顔を洗い、いざ病院へ。顔にシーツのあとがついているのは愛嬌ということにしました。病院で受付をすませ、順番を待ちます。受付のお姉さん「口紅をつけていらしたら…」(ふと顔をあげる)「あ、つけてらっしゃらないですね(微笑)」。病院に化粧はしていきません。わたくし。そして待合室にて、持参した朝刊も病院にあったAERAも読み終わり、図書館で借りた本を読みふけっていると名前を呼ばれ、検査室へ。

「この薬を飲んでください」と小さな紙コップに入れられたお薬。なんじゃこりゃ?ベッドに横たわり、「ベッドがあがりま〜す。動くとベッドから落ちますから動かないでくださいねー。もうすぐ先生が来ますから」と。
どきどきしながら待っていると、しばらくして先生登場。
「胃がむかむかしますか〜?」ときかれ、いえ、「ひりひりといたいです」と応える。「じゃ、右腕まくってください」。
腕をアルコール消毒して、点滴の針をさす。ん??コンタクトつけたままだぞー。麻酔するなら言ってくれ〜。
「先生、これは何ですか〜?」と聞いたんだけど、よくわからなかった。
で、多分、睡眠薬か鎮静剤かなんかね。これ。

「はい、横になってー。右脚前、左脚後ろ、口開けて〜」
スプレー状の麻酔をのどにかけられます。
「はい、飲み込んで〜」
この辺りで、点滴の件は、ま、いっか、と。例え麻酔だとしても検査の麻酔なんて大した時間じゃないでしょ。
喉の薬は苦いしぴりぴりする。もう一度スプレー。
多分、喉の局所麻酔。げほげほ。
「はい、飲み込んで〜、口開けて〜」
管を通すためのマウスピースをかまされて
「はい、噛んで〜」テープで固定される。
視界に機械を捉えながら、
全く、こりゃ、人間じゃなくて人間の形をしたモノだね…と2回思ったところで、あとは全く記憶がない。

さっき調べたら「無痛内視鏡」検査らしいですね。これ。

その次に気付いたらカーテンに囲まれたふかふか暖かい心地よいところにいました。何が起きたんだかわからなかったのですが、次の瞬間、さっきまで検査の前だったことを思い出し、身を起こすと布団と自分のダウンコートをかけられて、すやすや寝ていたのでした。何だか幸せな夢も見たなぁ。忘れちゃったけど。

看護士さんに声をかけると、1時間ほど寝ていたことがわかり、ふらふらする頭で待合室へ戻りました。

そのあと、先生のお話。
胃がむかむかしたり、痛かったりしたりするのは膵臓かもしれない、ということでした。日常的にお酒を飲むかどうか聞かれ、今は殆ど飲んでいないけれど、1年前の今頃は量なんて覚えていないぐらい酒を飲んでいたことを告白しました。いや、ひどい時期でしたなぁ。

でも、でも、基本的にはなんでもなかったらしいです。あとはピロリ菌の検査なんかして、検査結果が郵送されてくるだけみたいです。



やっと検査が終わったので、お昼は、久しぶりにお外で食べることにしました。シェ・リュイでランチのオムライス。それにデザート。卵料理はプロとアマチュアでは出来が全く違いますよね〜。

an omlet containing fried rice オムライス

coffee and chocolate


気持ちは晴れ晴れ。でも、何だか今日は寒いなぁと思いました。

しかし、家に帰って来てから、買出しに行ったり、しばらくすると、段々と暖かくなって来て、寒い寒いと思っていましたが、実は、検査の時の薬のせいか、多分、血圧が下がっているとか、そんなことで、寒かったことに気がつきました。ふぅーん。
仕方がないので、今日は家でぐだんぐだんしてます。

夜はキーマカレーつくりました。

それにしても、とりあえずは何もなさそうで安心しました。
緊急検査は有り難いですが、驚いちゃいますよね。

この何日かの間に色々な方の体験談等をネットで読んで、自分のためだけじゃなく、周りの人のために検査は受けなくちゃいけないなぁと思ったのでした。私も胃がん検診以外はやってたんですけどね。やっぱり、日本人で一番多いのは胃がんなんだそうなんですわ。

私は、咳喘息を持っていたり、体調が悪くて検査しなくちゃいけなかったりすることで、少しはつらい身体を抱えて生きている人たちの気持ちがわかるのだと思います。何かに繋がって行くんだろうと思います。

とりあえずは、これで美味しくお酒がのめます。